郵船航空サービス株式会社コンテンツにスキップ

サイトマップ お問い合せ HOME
 
YAS中華圏・各国情報 拠点展開 現地スタッフインタビュー 最適物流ソリューション 物流資料室
物流資料室
各国現地物流最新レポート
第2回 ロシア最新インフラ事情
ロシアの概況
   1998年夏のロシア通貨危機(いわゆる「8月危機」)によるルーブルの大幅下落をきっかけに日露間の貿易も一旦は縮小したが、近年、国際石油価格が高騰を続けていること等が好材料となり、ロシア経済は非常に順調に推移し、貿易収支も大幅に改善がなされている。昨今の積極的な国内投資とGDP(6年連続プラス成長)の向上でロシア国民の一般消費財に対する購入熱が年々上がっているということもあり、自動車や家庭電化製品の輸入増加には眼を見張るものがある。

 このような背景の下、日系企業も相次いで工場進出を計画しており、2005年にトヨタ自動車、2006年には日産自動車など大手自動車メーカーが進出を発表、益々脚光を浴びているロシアである。
 モスクワ日本商工会の会員登録数も増加の一途であり、現在137社となっている。
 
<参考>
2003年 65社
2004年 79社
2005年 95社
2006年4月 130社
   また、モスクワの他、サンクトペテルブルグ、極東のナホトカ、ウラジオストック等への企業の進出も著しい。
 当レポートでは、注目の二大都市、サンクトペテルブルグとモスクワについて見ていくことにする。

 

サンクトペテルブルグの現状
  ◆サンクトペテルブルグ港湾

 ロシアのフィンランド湾に面した5つの港湾ターミナルの中で最大規模を誇るサンクトペテルブルグ港は、ロシアにおける西欧及びアジアとの重要な物流ゲートウェイであるが、下記に挙げるような問題を抱えている。
 
  1. 厳寒期には砕氷船先導による船団を組んだ寄港・出港しか出来ない。
  2. 水深が浅く大型コンテナ船の寄港はできないため、船体の種類が限定される。
    (L:260M × W:40M × D:11M)
  3. 入港ルートが1つしかないため、沖待ちの状態が続く。
  4. コンテナターミナルには後背地がないため、拡大の余地は無し。
  5. ターミナル施設は国ではなく、28社の民間会社により運営・管理が行われており、積極的な投資が進んでいない。
  6. 港は市の中心部に位置しているが、サンクトペテルブルグにおける交通渋滞はモスクワ以上に酷く、トラックによるターミナルへのアクセスには非常に時間がかかる。
 これらの諸問題を解決するため、サンクトペテルブルグ全体のインフラ整備計画が立てられている。

  1. 運河の浚渫(大型船が入港できるよう、運河を深くする)
  2. 高速道路の建設
  3. 鉄道駅の近代化
  4. ワシリ島プロジェクト
  5. サンクトペテルブルグ空港のリニューアル
   このうち上記2の高速道路に関し、サンクトペテルブルグ港湾ターミナルとモスクワまで繋がる環状線との間の高速道路が完成すれば(2008年完成予定)、トラックは港湾ターミナルまでサンクトペテルブルグ市内を通過する必要がなくなるため、これまでのような街中通過に伴う交通渋滞による遅延は緩和される見込みである(サンクトペテルブルグよりワシリ島を抜ける北方面の高速道路は2010年までに完成する見込み)。
 
サンクトペテルブルグ港 サンクトペテルブルグ港
サンクトペテルブルグ港 サンクトペテルブルグ港
   
 
   
   他方、ロシア政府はサンクトペテルブルグ中心から110キロ南西のエストニア国境近くに位置するウスチルーガ港に近年ロシアでは開発されていなかった多目的港湾施設(コンテナ、RoRo、石炭、石油、木材、小麦等々)の開発を進めている(使用面積:680ヘクタール)。
 ウスチルーガ港では通年のオペレーションが可能であり、冬季に砕氷船を要する期間は非常に短い(今年、同湾が凍結していたのは2月下旬〜4月下旬のみ)。また、水深は14メートルあり、75,000クラスの船の停泊も可能である(今後も更なる開発計画が予定されており、最終的には水深18メートル、100,000クラスの船が寄港できるようになる見込み)。
 2006年4月の時点では、石炭ターミナルのみの稼動となっているが、2006年内にも石炭ターミナル・第2部分が完成予定であり、その処理能力は現在の30万トンから500万トンへと大幅に増加する見込みである。その他、2006年にカリーニングラード(注)とを結ぶ鉄道フェリーターミナルが、2007年には自動車用のフェリーターミナルが完成する予定である。
 
石炭ターミナル全容 フェリーターミナル建設現場
石炭ターミナル全容 フェリーターミナル建設現場
  *サンクトペテルブルグ空港

   欧州各国よりフライトが就航しているが、機材がエアバス320、B−737等の小型機であり大量・大型貨物輸送には不向きである。但し、滑走路はB-747、アントノフ等の大型貨物便の離発着は可能な設計となっている。国際貨物ビルは、ターミナル1(国際線)とターミナル2(国内線)の中間にあり、1階部分は保税倉庫と税関事務所、2階部分は航空会社、代理店、通関業者事務所が占めている。

モスクワの現状
   モスクワには、4つの空港があるが、国際空港として機能しているのはシェレメティエボ、ドモデドボ国際空港のみである。
  ◆シェレメティエボ空港(モスクワ市北部)

   JL、SU、DL、AZ、KLM、OS等主要航空会社が乗り入れている24時間空港であり、冷凍・冷蔵庫、貴重品庫、危険品庫などの施設も整っている。電子通関に関しては、導入は進んでおらず、貨物の引取りに予想以上の時間が掛かるケースがある。
 精密機器製造装置等の特殊機器の取り扱い実績がある他、生鮮貨物を対象としたExpress Customs Clearanceの手配も可能である。
 
ターミナル内倉庫棟 税関棟概観
ターミナル内倉庫棟 税関棟概観
  ◆ドモデドボ空港(モスクワ市南部)

   BA、SR、TG、SQ、EK、MS、VN、MU等主要航空会社が乗り入れており、シェレメティエボ空港と同様、24時間空港であるとともに、冷凍・冷蔵庫、貴重品庫、危険品庫などの施設も整っている。一方、シェレメティエボ空港とは異なり、貨物をデータ管理していることから、貨物のトレースが可能である。電子通関に関しては、西洋並みに透明性の高い通関システムの確立を目指し、ドモデドボ空港に事務所を構える通関業者向けに電子通関システム導入のセミナーを開催するなどの活動が行われている。
 また、ULDに関しては、ブレークダウンを行う設備は整っているものの、これまで需要が無かったこともありビルドアップに関する技術は未だ十分には備わっていないだろう。
 
ターミナル内入り口 トラックヤード
ターミナル内入り口 トラックヤード
   交通インフラに関しては、過去、全ての物品は一度モスクワに集められ、そこから国内各地へ分散配送されていたという経緯があり、ロシア全土、及び近隣のCIS各国への幹線道路は整備されている。
 また、モスクワ環状線近辺には大型ショッピングモール等が続々と建設されているため、近代的な倉庫環境も整えられつつある。

これからのロシア物流市場
   ロシアは巨大な市場潜在力を有していることは明らかであり、以上に述べたインフラの整備・拡充、通関制度の整備等々が進められ、それに政治的安定性が伴えば、物流市場が更に拡大を遂げることは間違いない。
 2006年にはG8サミット(主要国首脳会議)、及びWTO(世界貿易機関)への加盟等も控えており、今後の展開が大きく期待されるはず。

 当社は、ロシアを重点戦略地域の一つとして位置づけ、本年4月にモスクワ市駐在事務所を設立、日本人駐在員を派遣し、最新情報の収集に努めている。これにより、ロシアの物流市場の発展を見据えながら、物流情報を顧客へご提供する体制が整った。

注) カリーニングラード:ポーランドとリトアニア間に位置するロシアの飛地、カリーニングラード州の州都
 
 レポートTOPへ戻る

物流資料室
法規制・税制
中国
中国強制認証(CCC)
機電製品輸入管理
弁法
輸入中古機電製品検査監督管理弁法
輸出入税について
梱包材に関する規制
税関での知的財産権保護制度について
加工貿易について
特殊経済地域
銀行保証金台帳制度
CEPA(香港・中国 経済貿易緊密化協定)について
原産地の認定と輸出入手続き
新規化学物質の輸入について
中国版RoHSについて
一時輸出入貨物の通関について(上海のケース)
ATAカルネ取得手続き
ベトナム
輸入税について
通関事情について
輸出入通関フロー
各国主要都市間距離
中国保税エリア比較表
各国現地物流最新レポート
  このページの最上部へ
Copyright (c) YUSEN AIR & SEA SERVICE CO., LTD. All Rights Reserved.